2020年7月16日 / 最終更新日 : 2020年7月14日 taxman20210324 経営者のお悩み相談

〖経営者のお悩み相談〗社員旅行

社長から社員旅行についてのご相談がありました。

先生！有難いことに弊社も無事に5期目を迎えることが出来ました。これも私一人の力ではなく、日々一生懸命働いてくれている社員のおかげだと思っております。
そこで、日頃の社員への感謝の気持ちと社員同士のコミュニケーションも兼ねて社員旅行を考えているのですが、税務上注意すべき点等ございましたら、是非アドバイスをいただきたいのですが。

そうですね！あっという間ですね。増収増益で、経営も順調ですし。きっと社員の方々も喜ぶと思いますよ。
では、いくつか注意点をお伝えさせていただきます。

お願いいたします！

基本的に社員旅行の支出は経費になりますが、これからお伝えする4つの要件を満たさない場合は、会社の方で一部経費にならない可能性＆社員の方のお給料として所得税が課税される可能性がございますので、ご注意ください。
①全社員を対象にすること
②旅行日程を4泊5日以内にすること
③欠席した社員に対して金銭の交付がないこと
④取引先に対する接待等のための旅行ではないこと

えー！
そうなんですか。

私も厳しい規定だなと思います。
①については、社員の方の都合もあるかと思いますので、欠席される方もいるかと思います。その場合は、対象者の50％以上が参加する必要がございます。そうしないと、社員旅行とは認められません。

②については、国内であればそのままの意味ですが、例えば海外旅行の場合は現地での宿泊数という意味になります。

③については、欠席した社員に対して旅行補助というような形で現金を支給した場合は、社員さんのお給料とみなされ所得税が課税されてしまいます。

あとはですね、一人当たりの会社負担額があまりにも高額の場合は、社員の方のお給料とみなされてしまいます。

検討します。
先生！社員はもちろんですが、役員も頑張ってくれています。役員のみでの旅行はどうなんでしょうか？

残念ながら、会社の経費にはなりません。かつ、役員賞与とみなされてしまいますので、所得税が課税されてしまいます。

あー、会社の経費にもならないうえに、個人のお給料とみなされ税金がかかるのか。。。
旅行は本来楽しいものですよね。笑

心苦しいですが、そのような取扱いになります。
会社のお金を使って、役員だけ旅行にいくのは駄目ですよということです。
皆さんの役員報酬の中でプライベートで楽しんでいただくしかありませんね。
こちら本日お話をした内容をまとめたものです。
また、国税庁のHPのリンクはこちらになります。ご参考にしていただければと思います。