〖経営者のお悩み相談〗決算日はいつにすべき?
会社設立をする場合に「決算日はいつにすべきか?」とご相談がありました。
会社を設立しようと思っているのですが、「決算日」をいつにすべきか悩んでいまして。
是非、アドバイスをいただきたいのですが。
なるほどですね。
私は「決算日の決め方」について2つのポイントがあると思っております。
1つ目のポイントは「消費税の免税期間」
2つ目のポイントは「利益や売上が多く出る月を期初に持ってくる」
3つ目のポイントは「税務署の事務年度との関係」
4つ目のポイントは「税理士の繁忙期との関係」です。
たくさんポイントがあるんですね。
大丈夫ですよ!
一つずつご説明をさせていただきますので。
まずは、1つ目のポイント「消費税の免税期間」についてご説明させていただきます。
原則的には、会社の場合は設立1期目・2期目は消費税を納める必要はありません。
ここで勘違いしやすいのが、免税期間は設立から2年間ではなく2期間という部分です。
2期間と2年間は意味が違うのですか?
決算日をいつにするかによって1期目の月数が短くなったりします。
例えば、会社の設立を5月1日、決算日を5月31日とします。
そうしますと、1期目は1か月、2期目は12か月=13か月しかありません。
では、決算日を4月30日とした場合はどうなるかといいますと、
1期目12か月、2期目12か月=24か月もあります。免税の恩恵を最大限に受けることができます!
なるほど!
ちょっとしたことでも色々と変わるのですね。
続いて、2つ目のポイント「利益や売上が多く出る月の期初に持ってくる」についてご説明させていただきます。
業種によって繁忙期は様々だとは思いますが、利益や売上が多く出る月を期初に持ってくることにより、色々と対策が打ちやすいという意味です。決算間近に多額の利益や売上が出てしまうと、対策のしようがないので。
あとは、繁忙期と決算時期が重なってしまうと心情的に落ち着きませんよね。社長はもちろんですが、経理の方も、仕事も忙しい、決算あるとなるとバタバタしてしまいますよね。
なるほど!
勉強になります!
続いて、3つ目のポイントは「税務署の事務年度との関係」についてご説明をさせていただきます。
会社にも事業年度があるように税務署にも事務年度があります。この事務年度は毎年7/1から6/30という期間です。
そして、7月から8月にかけて税務署では人事異動や調査チームの再編成が行われます。それと同時に調査先をピックアップします。それから、調査先のピックアップも終わり、一番調査が多い時期が9月から11月になります。
逆に1月~6月は、私たちの業界が繁忙期のように税務署側も確定申告や3月決算と重なるため、比較的調査は少ないように思います。
ほー!税務調査との兼ね合いもあるのですね!
私事で大変恐縮ですが、最後の4つ目のポイント「税理士の繁忙期との関係」についてご説明をさせていただきます。
私たちの業界は一般的に12月から5月までが繁忙期と言われております。12月は年末調整、1月は法定調書、償却資産、給与支払報告書、2月と3月は確定申告、4月は一瞬落ち着きますが、5月は3月決算と言ったスケジュールになっております。
逆を言うと、6月~11月が閑散期になります。ですので、もし可能であれば閑散期を決算月にしていただけると余裕を持ってご対応させていただけると思います。笑
どの業界にも繁忙期はありますし、先生もお忙しいですもんね。笑
それにしても、色々と考えるポイントがあるんですね。勉強になります。
ありがとうございます!笑
色々とお伝えしましたが、1つ目と2つ目のポイントを重視してお考えいただければと思います。
特に4つ目のポイントは必要に応じてで構いませんので。笑
色々とありがとうございました!
本日の先生からのポイントを踏まえて検討してみます。
はい!また何かございましたら、ご相談いただければと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。