〖私の就職&転職ストーリー〗その2
前回は一番最初の事務所に就職した際のことを書きましたが、今回は2カ所目の職場に転職した際の話を書いていきます。
転職時の状況
年齢→26歳
保有科目→簿財消
経験→個人会計事務所にてアルバイト1年+社員2年半
転職の重点は、規模の大きな会社を担当してみたい+「税理士」が多数在籍している職場。金銭面・通勤面は重要視していませんでした。
転職してみて
前職と比べると色々な部分でギャップがあり過ぎて、入社当初は全く慣れませんでした。
都内の綺麗な職場、活気のあるオフィス街など外部環境から始まり、職場の人数も50名程なので、前職の約10倍です。
電話対応も前職では内線は一度も使ったことがなく、そもそも顔と名前が一致しない。笑
色々テンパっていましたね。
実務でのギャップについてはこちらもいわずもがなです。
顧問先の半分以上が上場会社やIPOを目指す会社でした。
それに伴い、四半期決算は当たり前、決算時期も中小企業に比べると1ヶ月以上早いので、非常にスケジュールがタイトでした。
申告書の枚数は倍以上、別表調整3〜4枚は当たり前で税効果もありました。金額も大きく一つの取引で数千万や数億は当たり前、契約書や稟議書は山のようにありました。徹夜も2~3回ありましたが、今となっては良い思い出です。笑
また、顧問先が税理士に求めていることは税務的にどうなのか?税務リスクの有無は?が大半でした。会社の規模が大きいので事業計画はもちろん、資金調達も自社で完結されていました。
専らお客様との打ち合わせはキレイなオフィスで財務部や経理部の方々とのやりとりでしたので、社長とお会いする機会は殆どありませんでした。
資格を持っていることが当たり前の風潮でしたので、激務の中で必死に受験勉強をしている受験生が大勢いました。私もそのうちの一人でした。正直なところ、業務時間は前職の1.5倍程でしたが、必死に勉強を続けた結果、転職した翌年に受験した2度目で法人税法に合格することができました。
20代〜40代の業界的には若くて経験豊富でフットワークの軽い税理士が多く在籍していました。全体で見ると税理士の割合は7割ほどでしたが、税理士の割合的には業界トップクラスだと思います。とてもレベルの高い職場環境でした。
転職を考えた理由
- 求められることが税務中心
IPO支援をしていたお客様が日経新聞に載ったり、1部上場になったりとスケールの大きい仕事をしているというやりがいを感じる場面もありました。しかし、結局のところ上場企業における税理士の役割というものは『税務』が中心でした。
勿論、税理士は税の専門家ですので、当たり前のことかもしれませんが、私にとっては非常に無機質に感じる機会が多かったです。
- 社長に会う機会がなかった
上場企業のお客様とお仕事をさせていただきましたが、社長にお会いする機会はほとんどありませんでした。
それに対して一番最初の職場のお客様は中小企業でした。
私の担当先は2件というとても少ない件数ではありましたが、社長のお力になれることは何かないか?と考えることが素直に楽しいと感じていました。
両極端な職場を経験して、改めて中小企業や個人事業主の方のお力になりたいと思いました。
- ハードな労働環境
税務は奥が深いので、1日でどうこうなるものではありません。日々自己研鑽に励み、お客様からの高度な税務に関する質問に回答したりと、やることは山ほどあります。
皆さん意識が非常に高かったので、平均帰社時間は21時位だったと思います。年明けから半年間丸1日の休みがない方もいました。
私も税務には興味がありますが、体力的にはとてもきつく。職場と家の往復だけで1日が終わるような日々でした。
- レベルが高かった
上場会社では財務部や経理部が存在します。中には社内税理士がいる会社さんもありました。
質問に関しては、財務部や経理部の方々、社内税理士の方が調べたり、考えたりしても分からないものが飛んでくるので、レベルが非常に高いです。
情けないお話ですが、お客様からの質問に対して質問をしたい!と思ったことは数知れず。笑
上場会社、上場会社の子会社、IPO支援中の会社、連結納税など色々な会社の決算を組みましたが、レベルが高くてお腹いっぱいでした。
転職するまで
結局2か所目の職場は1年半で退職をしました。
期間は短かったのですが、個人的にはとても濃い時間を過ごすことが出来たと感じています。知識はもちろんですが、マナー、仕事に対するスタンス、スケジュール管理など良い意味で色々と鍛えられました。
4月に退職後8月の相続税法初年度の受験に専念する形になりました。TAC・大原主催の合同就職説明会には行かずに、人材ドラフトに登録をして転職先を探しました。
結婚を控えていたため、金銭面や通勤面も考慮しました。
そして、何よりも一人でお客様を担当するという経験が今の自分には足りていないと感じていましたので、所謂、会計事務所や税理士法人にお勤めの方が経験されていることが出来る職場を探しました。
転職活動中6か所の税理士事務、税理士法人に面接をしていただきました。
その中から現在の職場に転職することが無事に決まりまして、一安心でした。
次回へ続きます!