税理士試験の科目選択
税理士試験には科目選択の悩みはつきものだと思います。
簿記論・財務諸表論の会計科目は必修ですので、関係ありません。
必修選択科目
まずは必修選択の所得税法・法人税法についてです。
税理士法人や会計事務所の顧問先の大半は中小企業や個人だと思います。
法人に重きを置くから法人税法?
個人に重きを置くから所得税法?
個人の確定申告は年1回ですし、あとは個人事業主よりも法人の方が圧倒的に多いため、法人税法が重宝される傾向にあるように思います。
しかし、普通に仕事をしていれば特殊なもの以外は出来てしまうものです。
昔のように手書きではないですし、会計ソフトに数字を入力すれば連動しますし、完ぺきに理解をしていなくても出来てしまうような気がします。
一概にどちらを選択すべきかとは断言出来ません。また、いばらの道ですが、両科目の合格を目指すのもありだと思います。実務で役立つこと間違いなしです。
必修選択科目以外
法人税法o所得税法に合格した後は、法人税法or所得税法、相続税法、消費税法、事業税、住民税、固定資産税、国税徴収法、酒税のどれかから残りの2科目を選択する必要があります。
消費税法と酒税はどちらか1科目のみ
事業税と住民税はどちらか1科目のみ
組み合わせ例
意識高い系の人は国税三法(所得税法・法人税法・相続税法)を取得しているような印象です。
私の周囲の方の組み合わせを挙げてみます。
簿財法消国
簿財法相消
簿財法相事
簿財法消住
簿財法消事
簿財法所相
簿財法消国
簿財法所消
簿財所相消
大学院修士学位取得で合格された方
簿財法
簿財所
簿財消
簿財国
科目選択を考える上で大切なこと
科目選択を考えるうえで大切なことは3点だと思います。
- 実務を考える
例えば今の職場を想定する。
資産税に強い職場→所得税、相続税、消費税、住民税
上場企業に強い職場→法人税、消費税、事業税
一般的な会計事務所→所得税、法人税、消費税
今の職場に関係のある科目を選択するのも一つだと思います。
- 合格のしやすさ
このように書いてみましたが、正直どの科目も難しいと思います。
果たして!?ミニ税法と呼ばれる、住民税・事業税・固定資産税・国税徴収法・酒税が合格しやすいのでしょうか?
私はミニ税法を受験したことがありませんが、そのようには思えません。
ボリュームが少ないということは、裏を返すとしっかり努力をすれば一定レベルまで到達しやすいということです。そして、国税徴収法を除いては受験者数が少ないので、その中の10数%に入るのはかなり厳しいと思いますし、それこそワンミスで不合格になるレベルだと思います。ボリュームが少ないという甘い言葉に惑わされると痛い目に合うかもしれません。
それに比べて所得税法、法人税法、相続税法、消費税法はボリュームは多いですが、受験者数も多いです。母体が大きい分、ミニ税法のようにワンミスで不合格になることは少ないので、多少のミスであれば許容範囲内という印象です。
- 興味の有無
「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、純粋に興味がある科目を受験されるのもよろしいかと思います。
趣味や興味のあることに関しては、時間を気にせずに調べたり勉強をしたりしますよね。
最後に
私が法人税法、相続税法、消費税法を選択した理由は下記の通りになります。
法人税法→実務で必要だと感じたから。目指し始めた時から漠然と受験しようと思っていたから。興味があったから。受験者数が多いから。
相続税法→少子高齢化だから。一番最初の事務所の所長から独立するなら相続税法をやっておいた方が良いとアドバイスを受けたから。単純に興味があったから。
消費税法→実務で必要だと感じたから。受験者数が多いから。
よろしければご参考にしてみて下さい。
最終的にどの科目を受験するのかは自分自身で選択をする必要がありますが、周囲の人や予備校に相談してみるのも一つだと思います。