受験時代を振り返るシリーズ〖相続税法編〗
今回は相続税法。
受験歴
平成29年 5月から直前期(平成28年に法人税法に合格し気が緩んでしまいました。) B判定
平成30年 9月からレギュラーコース 45点
令和01年 1月~4月は自習のみ+5月から直前期合流 合格
勉強方法
・基本が大切
繰り返しになりますが、どの科目にも共通していることです。
9月~12月に学習する基本的な内容が非常に大切になります。
年明け以降は肉付けや細かい論点をやりますが、兎にも角にも基本が出来ないのに難しい論点に手をつけない方がいいと思います。計算においては、財産評価の宅地の評価・非上場株式が難しい論点の2大巨頭ですが、深入りしすぎない方が良い気がします。
・他校の問題も解いてみる
他校の問題を解き始めたのは、受験2度目の平成30年からで直前期のみ大原の資料通信講座を申し込みました。
続いて令和1年も直前期のみ大原の資料通信講座を申し込みましたし、追加で下記のネットスクールの市販の模試も購入しましたし、会計人コースも購入しました。
※ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、税理士受験生の味方!会計人コースが2020年8月号にて休刊となります。本当に残念です。
・理論は毎日コツコツ
個人的に税法の理論に関して一番辛かったのが、相続税法でした。理論マスターは全部覚える勢いですし、ここ2、3年は用語の意義も出題されていますので、通常覚える理論に加えて用語の意義も暗記する必要があります。今振り返ると用語の意義は実務で役に立ちますが、受験生にとっては辛すぎます。しかし、毎日コツコツやることで覚えられないような量も覚えられます。また、大原の理論サブノートも念のため購入をし、表現の仕方などを確認していました。
・計算はポイントチェックで!
直前にもなりますと、勉強する際にテキストやトレーニングに加えて直前テキストや答練もありますので、ご自宅で勉強されている方、もしくは予備校にロッカーを借りている方を除いてこれらすべての教材を自習室に持ち込んで勉強することはなかなか大変だと思います。そこで、ポイントチェックを有効活用していました。自分のオリジナルミニテキストを作成するイメージです。授業でのメモを書き込んだり、テキストやプリントの大切だなと感じたものを切り貼りしてみたりと始めるまでは面倒くさいですが、始まってしまえば楽しくなります。作ることに満足してはいけないのですが笑。
・ボリュームが増える前に
毎年の税制改正で廃止されるものもありますが、変更や追加がほとんどです。現在、経営者の平均年齢は60代後半になっています。まさに少子高齢化となっており、事業承継者不足という状況が続いています。そんな背景からか相続税法の理論において、納税猶予が大変なことになっています。計算に関しては、民法の改正により配偶者居住権が新たに加わりましたし、小規模宅地等、教育資金、結婚・子育て資金の一部改正とボリュームは増える一方です。ボリュームが増える前に合格したいところです。
最後に
税理士試験のどの科目よりも受験生のレベルが高いと言われている相続税法です。私も受験する前は正直、合格できるのか不安でした。周りの方は「相続だけはもう二度と受験したくない」とか「相続は本当に大変だよ」とか色々と聞きますが。仮にそうだったとしても、そんなことは関係ないのです。2度目の不合格の時にはその時学習をしていた所得税法に切り替えようかとも思いましたが、単純に相続税法が楽しかったことと実務で役に立つという理由から相続税法に戻りました。最終的には自分との戦いになりますので、受験生のレベルが高いとかあまり考えずに日々努力すれば合格できる科目だと思います。