相続税の物納って?

延納によっても金銭で納付することができない場合に物納が認められます。

◆物納の要件
 相続税では、延納によっても金銭でどうしても納付することができない場合には、一定の要件のもとに相続財産そのもので納付することを認めているということは先に述べましたが、ここでは、どのような場合に物納が認められるのかを確認しておきます。
【物納の要件】
① 延納によっても金銭で納付することを困難とする事由があること
② 法定申告期限までに物納申請書を提出すること
③ 金銭で納付することが困難な金額を限度とすること

◆物納財産の種類と順位
物納財産は国債、不動産、動産などの相続財産ですが、国債及び不動産などが優先されます。なお、担保に供されている物件などは管理、処分に適さないため物納は認められません。

◆物納財産の収納価額
収納価額とは、国の相続財産の引取価額(その財産の相続開始時の時価)です。この収納価額は課税時期における相続税評価額です。したがって、相続財産を相続税評価額より高く売却できるのなら、物納をしないで金銭納付することが有利となる場合もありますので、物納申請するのか、金銭納付するのか十分な検討が必要になります。

物納財産とその順位

※特定登録美術品は、上記の順位に関係なく、物納に充てることができる。

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